年末から日本に3週間も滞在しました。面白いもので3週間も滞在すると、アッと言うまに自然と日本の感覚に戻ってしまいます。

キャッシュレスじゃない社会で、タクシー乗るたびに小銭ジャラジャラ、まさにすし詰めラッシュアワーの通勤、自転車道路がなく自転車をほとんどみないビジネス街、仕事の後のちょっと一杯などなど、日本では当たり前だったけど、オランダでは全く違うこんな習慣。ほんとに不思議なもので、あるいはやっぱり日本人だからか、ほんとにす〜ぐに慣れちゃうんですよねえw。

あと、やっぱりサービスもあまりにも充実していて、情報もたくさんあるからか、日本にいるとなかなか外に目が向かないなあという感じも再確認。日本が快適すぎるのか? もちろんいろいろあるものの、さしあたって生活を脅かすような喫緊の課題とか、自分の生活に差し迫るような海外情勢とか、あんまりない、または感じられないからか、自然と内向きになってしまいますよね。

 

オランダで見た子ども向けニュース番組一発目はイランの民間機誤爆

さてそんなことを思いながら、オランダに帰ってきて最初に乗ったUberの運転手は、中国出身。プロフィールを見ると10年以上オランダに住んでいるということで、もちろんオランダ語も喋れる様子。実は、その運転手に会う前に、間違えて乗りそうになったUberの運転手は、イスラム系。

まあ、イスラムはオランダにもいっぱいいるので、というか、もうむしろオランダ人化しているので、なんとも思わないんですが、それでもハタと思うと日本ではこう言う人に一回も会わなかったなあ、とか。

いや、東京も地方も、確かに外人観光客はいっぱいいたけど。。。あ、一回、東京で入った福岡のうどん屋さんで、インド系外人さんが元気よく働いていました。そしてもちろん、中華料理屋とか、コンビニとかの店員だと外人さんは多かったですが…。

そして、そんな中華系オランダ人のUberで帰ってきてTVをつけると、子ども向けニュース番組がやってました。(この番組は子どもたちに大人気。学校でも見るような番組)

そこで最初に流れたのが、「イランの民間機誤爆」のニュース。トランプ大統領のリアクションなどもちゃんと放送されてました。

そういえばこの年末年始、スマホを持っている長男はオランダのクラスメイトともWhatsApp(LINEみたいなもの)でやりとりをしていたようです。そしてある日「パパ、世界大戦が始まるの?」と聞いてきました。どうやら、オランダの子どもたちの間では、イランとアメリカの衝突が大きな話題になっているようで、みんなが心配している、とのことでした。

そして前述のニュース番組に戻ると、次に扱ったのがオランダ国内のニュースを短く3つ。(一つは中国関連でしたが)そして、ただいまラスベガスで行われているCESのニュース。そして、ギリシャを襲ったストームの話、オーストラリアの熱波による山火事のニュース、サウジアラビアの自動車レース、ダ・カールと続きました。

 

環境の違いがもたらすもの

日本で3週間過ごした身としては、これを見て急に「オランダに戻ってきたなあ」と実感しました。(もっとも、ここではオランダのニュースはそんなにないのですが)

日本において、たまたま自分が接したニュースが国内ニュースが多かったのかもしれませんが、または年末年始という時期的なものがあったからかもしれませんが、あんまり、ここまで国際色が豊かなニュースには触れなかったような。。。しかも、これ子ども向けのニュース番組ですからねえ。

で、こういうことって一見すると大したことがないように見えるのですが、実はこのちょっとした環境の違いが子どものころから積み重なると、やっぱり大変大きな違いを生むのではないか?と実感します。

例えば、それは単純に知識量の差とかかもしれませんが、それがもたらす意見の多様性だったり、考え方の多様性、強いては新しいことを生み出す力や、発見する力などなど…。もちろん、環境がどうであれ、その中で個人が何を感じるか、何を考えるか、何をするのか、何を実行できるのか?によるんですが。。。

いつもここで書いているように海外への教育移住で「英語」って話をされるんですが、子どもだと語学なんかは黙ってても習得できちゃうんで、そんなことはどうでも良いというか…。やっぱりこういう環境にいることが大きな違いを生むのかな?と思います。

自分がわずか3週間日本に滞在したら、すっかり日本的な考え方や習慣に馴染んでしまったのと同じように、というかそれ以上に、子どもたちの日本語が上達したこととかからも実感できるのですが、やっぱり環境ってとても大きな影響を与えるんですよね。

かつて同じ品種の同じ土地の同じぶどうでも、その作られる年によって違うのは、気候などの環境による違いが大きく、それによって1,000円のワインにも10,000円のワインにもなる、と聞いたことがあります。たぶん、人間の成長も同じだなのではないか?と感じます。つまり親から引き継いだ血筋とか血統ではなく、環境でどうにでも変わるのではないか?と。そう考えると、ますます環境って大事ですよね。

 

世界につながっているインターネットの世界であっても、自分の住んでいる同じ地域(言語)の情報を得ることが90%以上で、他地域(他言語)からの情報を得る、というこはあまりないようです。確かに同じ情報であっても、言語を変えると集められる情報が違うことがあります。

環境の話とはちょっと違いますが、あえて自分を普段と違うところに置く、違う情報に触れてみる、っていうのは面白いかもしれませんね。

いずれにせよ子どもの育つ環境、大事だな、と実感した次第です。寒ーいオランダからは以上です。