子どもこそ「異常な環境」に身を置くべき!? 子どもの未来に大事にしたいことは何ですか?
最近このブログを通じて、お子さんを海外で育てたい、留学させたい、教育移住したい、はたまた海外で起業したい、といった方から多くの相談を受けます。
できるだけ、そうした相談を受けようと思っています。というのは……。
思い起こせば、サラリーマン時代の2014年。次男誕生に際して1年間の育休を取ったのですが、何をしていたのか?と言うと、アジアの教育環境を見たいと思って、半年に渡り家族でアジアを放浪していました。
もちろんその時の経験は、オランダへの移住にも役に立っているのですが、何が役に立っているか?というと、「日本を外から見ること」でしょうか。日本を外から見ると、良いことも、悪いことも見えてきます。この視点があったからこそ、我々は海外に教育移住をしようと思ったのですが、それは同時に自分の仕事のためでもありました。
そしてそんな行動を起こすための、きっかけの一つになったのは、加藤順彦さんの講演録『若者よ アジアのウミガメとなれ』(2013年 ゴマブックス)を読んだからでした。そして育休中にアジアを放浪していた自分は、図々しくも、著者である加藤さん(シンガポール在住)に直接連絡し、シンガポールでお目にかかったのでした。
それが年月を経て今では自分はオランダに移住して、加藤さんとガッツリ、お仕事をご一緒させていただくようになっているのです。
突然の連絡にも関わらずシンガポールでお目にかかった約1年後。今度は自分が当時住んでいた福岡に加藤さんがいらっしゃったのです。そして初対面の時に自己紹介代わりにお渡しした作品集(しかもデータではなく紙。つまりプリントアウト)をわざわざご持参いただき、「これを拝見させていただきました。ついては〇〇と〇〇という仕事をご一緒しませんか?というのはですね〜ペチャクチャペチャクチャペチャクチャ……」みないたマシンガントークをしてもらいました。笑。ちなみに、この時はうなぎ屋で会食をスタートしてからの、何軒かハシゴして、間になぜかサウナを挟み、締めのラーメンまで計7,8時間、博多の夜をご一緒させてもらいました。
感動したのと同時に、「この人、異常では?」(良い意味でw)と思ったのが、その時の印象です。しかし同時に、この「異常さ」が加藤さんの「魅力」つまり「個性」でもあるわけです。
今年、自分が会社を辞めてからイタリアの視察をご一緒したのですが、加藤さんの学生時代からのご友人(素晴らしい、そしてこれまたおかしな大起業家)も同席されていた席で、「吉田さんも、ついにこっちの世界に来ましたね。ペチャクチャペチャクチャ……」wwwと言われたのが、非常に嬉しくも印象に残っています。
■「異常」こそが人を惹きつける個性
今、自分が海外に住んでいて、絶対に大事だと思うのが、「異常」であること。つまり、それは「個性」と置き換えられると思っているのですが、この「異常」いや、「魅力」または「個性」。つまり、人との違いにこそ価値があるのではないか?と思います。
極言すると、自分は子どもに海外の教育を受けさせたいと思ったのは、持っている「個性」を引き出して欲しいと思ったからです。もちろん、日本の教育だって「個性」を引き出せるでしょう。個性的な人たちが沢山いるのも知っています。
でも自分の場合は、自分が数十年前に受けてきた教育と同じ教育では、これからの時代に大切な「個性」が育たないでのはないか?と思ったのです。
また今後、約20年後、子どもが大人になって世界に出て行く時、あるいは世界が日本に来る時、つまりいわゆるグローバル時代でしょうか? その時には日本の良い点も悪い点も知っている必要があると思ったのです。
日本の中で、皆と同じことを同じようにやって、正解だけを求める教育では個性も育たず、グローバルな視点も育たないのではないか?と。
「異常」であること。「世界を早いうちから知っていること」。この2点が大切だと思ったのです。
2014年当時、こんなことをモヤモヤと考えている時に出会ったのが、加藤さんの『若者よ アジアのウミガメになれ』でした。
■『若者よ アジアのウミガメとなれ』は子育て本である
そして今回発売になったのが、その『若者よ アジアのウミガメになれ』が大幅に加筆された改訂版。拝読させていただきましたが、一気読み。改めて育休時代を思い出し、気持ち新たに興奮しました。
ここには、加藤さんの「異常」がどのように培われてきたのか? ということが詳細に書かれています。
触りを紹介すると「できるだけ異常な環境に身を置け」、「日本は外からの刺激を受けやすい」、「(海外に)出ればいいじゃん、ではなく、出るべきなのです」、「異常であることを恐れない」などなど。
実は自分の脳の中では、こちらの本、「子育て」というジャンルに入れています。
そうなのです。この本は『若者よ……』と表題にありますが、子育て本であると思っており、自身の仕事や子どもの将来を心配する親たちが読むべき本だと思っています。
そういえば、「オランダに海外移住しました」と話すと、「よく奥さんついていきましたね〜」と言われます。(本人は「もっと私のことを評価しなさい!」と言ってますがw)その時に、「加藤順彦さんの『ウミガメ』とか読ませてたんですよ…」なんて言ってるんですが、おそらく、妻でさえ、それを読んで「海外に出なければならない!」と思ったのではないかと推測してます。
ビジネス的な観点、また子どもの将来という観点からでも、子育ての大事な指針を読み解くことができるのです。だから、うちの妻も納得したのではないか?と推察しています。「お受験が大事!」なんて一言も書いてません。でも、個人的にはここで書かれていることこそ、子どものうちから知っておき、目指すべき世界ではないか?と思います。
というわけで、子どもの将来を考えている、または心配しているご両親は、ぜひご一読ください。
そうそう、冒頭の「できるだけ、連絡をくれた人には会う」っていうのは、こうした加藤さんとの経験があるからなのです。(就職活動のOB訪問なんかもそうでしたが。。。)
自分も、全く自覚はありませんが、昔から「おかしい、変わってる、普通じゃない」と言われ続けてきたので、「異常」な仲間を増やしていきたいなあ、と。「異常」な人、つまり「個性的」な人がどんどん増えていくと日本も面白くなるぞ、などとオランダで念じています。
「個性的な子ども」に育てる(つまり「子どもの個性を伸ばす」)ためにも、親自らが異常な環境に身を置いてみるのも一つの手です。
オランダにいながら、日本やシンガポールで、加藤さんのような「異常」な人たちと仕事をする生活は、サラリーマン生活とは、また全く違った楽しさがありますよ。
というわけで、「若者よ、アジアのウミガメとなれ」、(このブログにはあんまり読者がいないと思いますが)若者はもちろん、子育てに悩むママ、子どもの将来を想うパパ、そして自分の将来や、仕事や生き方に悩む大人にこそ、オススメですよ。マジで。
初めまして。20才、16才の2人の男の子を持つシングルマザーです。海外経験の重要性を共感し、いつも拝読させていただいてます。私の子育てでこだわったのは一つだけ。社会に出るまでには英語は当たり前にというところ。あとは経験が人を成長させると思ってるので、勉強よりも経験という考えでいます。長男はそのように育ってます。問題は次男。中学生から反抗期に入り、学校もまともに行かず自分が世界の中心で世の中回ってると、根拠のない自信をもってて…行く高校もないので、今年、ちょっと早かったかもですがニュージーランドに出しました。本人も希望して。しかし、結果…本人、相変わらず人のせい、文句ばかり、あいつが悪い、こいつが悪い、死んだほうがマシ、生き地獄とか、
まぁ言いたい放題で早く帰る、帰って現場で働いたほうがマシだと、外国の人に大きな受け止め方をしてもらって、少しは変わらないかなと期待をしたのですが、無理だったようです…
やはり、時期が悪かったのかなぁと悩みつつ、ついコメントしました。アドバイスあればください。
コメントありがとうございます。私自身は、単純に海外での子育て情報をご紹介しているだけで、人様のお子さんに対してのアドバイスができるようなことは何もありません。ただ、もし自分の子どもが同じような状態になっていたら、どうするかな?と想像したら、自分だったら放っておくと思います。年齢も年齢ですし、そもそも親と子どもは別の人格だし、親が思うように子どもはならないと思うからです。もし本人が苦労するなら、それでもいいのでは?と思います。苦労するのは本人であって親ではないですし。冷たいように感じるかもしれませんが、海外まで行かせているのなら、なおさらかな、と自分なら思います。環境を与えるのは親の役割かな?とは思いますが、それを活かすか殺すか?はあくまでも本人次第かな?と思っており、うちではすでに子どもにもそう言ってあります。すいません。なんの役にも立たない返答で。。。