教育方針が多様なら解決できる?学校は通わないといけないところではない
日本では新学期始まって早々だと思いますが、早くも不登校のニュースを耳にしました。
一方、オランダには「不登校児はいない」と聞いたことがあります。
なぜかと言うと、まず学校が自由に選べます。学区制がなく、近所に複数の学校があることが普通で、学校が「合わない」と思ったら転校することも普通。学年を変える(元の学年をもう一度やる)ことも普通。学校自体が自由に作れるので、多種多様な学校が存在している。(オランダでは100人いれば100通りの教育方針があると言われている)と言ったことが、理由なのかな?と思うのですが、そんな中に、いわゆる「フリースクール」も存在しています。
そして、オランダにおける、そのフリースクールは、いわゆる普通の学校と全く変わらない佇まい、と言うか、校舎も生徒も、全く普通の(と言うと、何が普通なのか分かりませんが)他の学校と変わらないのが面白くもあります。
■不登校はなぜ起きるのか?
日本では小中学校の生徒で不登校児は12万人と言われているようで、年々増えてきているようです。
個人的には、学校に「行きたくなければ、無理に行かなくていいのでは?」と思っています。ところが、この「行きたくない」のは生徒だけではなく、「先生」にもこうした人が増えている、というのです。
今の学校制度だと、職場の人間関係、生徒の親との関係、部活や、PTAなど、授業以外にも先生に相当な負担がいっているのだと思います。
ちなみにオランダは、はっきりしていて、いわゆる学校の先生の役割は「生徒と向き合う仕事だけ」です。その他の入学手続きや、学校の運営などに関することは全て、学校そのものではなく、学校を運営する会社(通常は国との間に入っている)が行います。部活などはありません。
で、元に戻ると、日本の学校は生徒も先生も、相当なストレスを感じている現場になっているのかな?と感じます。
■フリースクールが普通である理由
別に「学校に行かなくてもいい!」といつも口にしているわけでは全くないのですが、最近、立て続けに、日本でもオランダでも、なぜか「スリースクール」や「ホームスクール」を作りたい、というママさんや、先生たちからの相談を受けています。
でも、先にも書いた通り、自分の知っているオランダのフリースクールは、かなり学校然としている印象で、生徒たちも、全く普通の生徒(←これもまた微妙な表現ですが、話を分かりやすくするためにあえて)なんですよね。
さらにオランダ感覚だと、フリースクールも、100通りある教育方針の一つにすぎません。
ですから、日本でフリースクールや、ホームスクールを作りたい、というママさんや、先生には、フリースクール=特別な学校ではなく、「100人あれば100通りの教育方針がある」というオランダ流の考えで、フリースクールも、そのうちの一つにしてしまえば、全く何の違和感もないのでは?と思っています。
もちろん、不登校児が行く学校=フリースクール、というわけではないと思いますが、どうしても日本だと現状の学校に合わない子の受け皿的な学校になっている側面があると思いますので、こういう書き方をしています。
そもそもは学校自体が教育方針を明確にして、どこでも選べるようにするといいのかな?と思ったりもしますが、偏差値が支配している日本だと、それも難しいかもしれませんねえ。オランダでは教育費も基本的には一切かからないのも、日本とは大きな違いです。
また日本では教科書検定の話がニュースになったりもしていますが、オランダでは教科書も国として決まっているものがあるわけではないので、やっぱり、色々と考えると違いが大きいですね。
と言うことで、新学期早々の不登校のニュースや、先生が学校に行きたくない、と言う話などは、やっぱりかなり日本独特な現象かな?とも思います。無理して子どもを嫌な学校に行かせる必要は全くないと思いますので、むしろこうしたニュースからも、日本の学校自体が変わらないといけない時期だな?とも感じます。
すっかり暖かくなったオランダでは、春、というかもうすぐ、夏!的なノリ。なぜか学年末?の面談も早々と終わり、うちは新学期を新しい学校(イエナプラン)&学年で迎えることになりましたので、もう夏休み前的な気分満載です。
同一年齢で、均一で、平等とかを求める、学校と言う狭い社会だからこそ、いじめとかも起こるのかな?と思ったり。うちの長男が行っている学校なんか、誰一人同じでないのでめちゃくちゃな感じですけど、楽しそうですからね。
うちの長男は、学校で「誰々が、こんなめちゃくちゃなことをした!」という話ばかりしています。子どもなので、多少盛っているところもあると思いますが、それでもやっぱり、日本的な常識からはかなり外れた、むちゃくちゃく具合だな、と思っています。
そんなところからも、学校に行けば良い、というものではないなあ、と感じています。笑。
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