知ってることと感じることは全然違う!子どもの感性はどうみがく?
佐賀県武雄市と組んで一緒に小学校の改革をやることになった”花まる学習会”の高濱正伸さんの著書に『国語の力を親が伸ばす』があります。この本は「学力の決めては国語」として、”国語は全学力の土台”、”生きる力の土台”になると書かれており、この中で、国語力を伸ばすのは親であると言われています。
そして具体的には、”外で遊ぶこと”と書かれています。以前、このブログでも紹介しましたがWooRisに書いた『どんどん外で遊ばせて!「土遊び」が子どもに与える意外な効果』や、『親が焦っちゃダメ!勉強より重視すべき「子どもの成長に絶対必要なこと」』でも、それぞれ、取材させてもらった先生方は”子どもにとって遊びがいかに大切か”という話をしてくれました。
■ 自然の中でいかに多くの経験させるか
遊びの中で最高なのは自然の中で遊ぶこと。その遊びを通して様々な経験をすることと、そこから得る基礎知識が多ければ多いほど読解力が増すと言います。先の高濱さんの著書から引用します。
たとえば、「朝焼け」という言葉が出てきたとき、朝焼けを見たことのある子どもは、サッとイメージが浮かびます。見たことのない子は頭では分かっていても、イメージが浮かびません。「経験したことがないことはわからない」のです。ですから、子どもにできるだけ多くのことを経験させてください。それには、自然の中へ連れて行って遊ぶことがベストです。
■ 経験の豊富さが人間力を決める
先日、近所の子どもを集めて田植えを行いました。自分自身も大人になってから初めたので「田んぼに足を入れた時のあの感触」と言われても、正直、想像がつきませんでした。今なら「ちょっとヒヤッとして、足が埋まっていく気持ち悪いのか、気持ちいいのか分からないあの感触」と自分なりのイメージが鮮明にあります。体験を通じてイメージを具体的にしていく、というのはこういうことですね。それが結局は、言葉の読解力、イメージする力につながります。こういう経験の伴った知識の積み重ねが、国語力、豊かなコミュニケーション力、そして生きる力の土台につながる、というのです。
なので、”学力をあげるためには遊びなさい”と言われるのです。今はネットを使えば、”なんでも知れる時代”です。逆にそういう時代だからこそ、”経験すること”に価値があるのかな、と思います。ご存知の方も多いと思いますが、レイチェル・カーソンさんの『センス・オブ・ワンダー』には経験して感じることの素晴らしさが書かれています。最後にそれを引用します。素晴らしい本なのでおすすめです。
「知る」ことは「感じる」ことの半分も重要ではないと固く信じています。子どもたちがであう事実のひとつひとつが、やがて知識や知恵を生みだす種子だとしたら、さまざまな情緒やゆたかな感受性は、この種子をはぐくむ肥沃な土壌です。幼い子ども時代は、この土壌を耕すときです。
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