5988653140_a277d424d1_b先日、イヤイヤ期、真っ只中にある2歳の次男を連れて、二人でちょっとお使いに出かけました。行先は電車で40分、そこからバスで20分くらい先にある日本大使館。大人が一人で行ったら、アッという間につく場所ですが、子ども連れだと、もちろん、そうはいきませんよね。

ところで、このブログはおよそ読者の70%がママ(と思われる女性)、残り30%がパパ(と思われる男性)です。

ですから、子連れで電車に乗って出かけることの大変さを、ここで書いても70%のママ読者には、全く得るもののなかった、読んで時間の損したブログになってしまいます。もしかしたら30%のパパ読者には、「勉強になります!」的なことになるかもしれませんが。。。

しかし、自分は代理店出身なので、つい大きなマーケットを取りにくいく習性があります。

ということで、今回は70%のママ読者に向けて、オランダの『Papadag』(=オランダ語で「パパの日」)について、紹介しようと思います。

というのは、2016/8/28に公開されたライフハッカーの記事『家族とオランダ移住して5カ月。私が感じた一番大変だったこと』で、多くの反響をいただきましたので、オランダでの子育て環境の紹介をしようと思ったからです。

「子連れで電車に乗って、バスに乗り換えて行く、ちょっとしたお出かけをすることがいかに大変か?」は、説明しませんので、その大変さが分からないパパの皆さんは、これを読む前に、事前に奥さんにどんなに大変なのか?聞いてから読まれることをオススメします。

■ワークシェアが盛んなオランダ

ご存知の方も多いと多いますが、ワークシェアが盛んなオランダでは、週3勤務、週4勤務の人も多くいます。(男性もいます)そもそも正社員と契約社員とか、パートタイマーとかに処遇の差がないので、働く時間が減れば給料は時間分減りますが、それだけのこと。働く時間が減って、増えた自由時間は家族と一緒に過ごすために使うのだ、と考えるのがオランダ人。

オランダは、世界の中でもワークシェアの先進国であり、労働生産性は日本の(確か)2倍くらいあります。「子どもが世界一幸せな国(by ユニセフ)」と言われるのも、こうしたことも大きな原因だと思われます。

共働きで、子育て中のパパママの大半は、それぞれが「週3勤務」、「週4勤務」などで働きながら、交代で勤務する日を決めたりして、できるだけ家庭で小さな子どもを育てます。フルタイムで保育園のようなところに預けるパターンは少ないのが現状です。

で、そんな平日休みのパパが、子どもと一緒にいる日をオランダ語で「Papadag」といいます。英語で言うとPapadayです。

ですから、冒頭で触れた、イヤイヤ期真っ只中の2歳の次男坊とのお使いは、オランダの子どものいる家庭で週1日あると言われる、『Papadag』(=オランダ語で「パパの日」)をちょっと意識してみたものです。

ちなみに我が家は自営業ですので、毎日「Papadag」と言えば、そうですが、毎日違う、といえば違う、という典型的な自営業の働き方です。ですから、ワークシェアの世界一盛んなオランダにあっても、今のところ、ワークも子育ても妻と2人で、ヒーヒー言いながらシェアしております。

■『Papadag』を見る周りの目

さて、次男を連れて、平日午前中から電車に乗ってのお出かけですが、2歳の次男を連れて行くと1時間で済む行程が、2時間近くかかります。途中でトレイ行ってオムツ換えしてる間に、電車をやり過ごし、次の電車は15分遅れで到着。バギーを押して、エレベーターを探して歩き回ってるうちに、落としたおもちゃを探して後戻り。やっと乗ったエレベーターでは腹減ったと言い出し、持ってきたおむすびを食べさせてるうちに、2時間、みたいな感じでしょうか。(→ここのみ、30%のパパ読者向け)

と、このように世の中のママがやっている苦労を一通り経験しながら、片道で倍の時間を使ってお使に行きました。

しかし今日は『Papadag』なので、そこは気になりません。いくら、やるべき仕事が山積みになっていても、ワークシェアの国ですし、今日は『Papadag』なのです、と自分に言い聞かせながら、お使いに出かけたのですが、ここで気づいたことがあります。

平日の昼間っから、パパが私服でバギーを押している姿を日本で見ると、「あ、この人働いていないんだな」とか、「奥さん大変なんだろうな」とか、「ハローワークに行って来た帰りかしら」とかとか、少し奇異の目で見らえることがあります。

これは2014年に1年間育休を取った時に感じたことです。当時、金髪だった自分は周りから、そうした目で見られているのを強く実感していましたし、おそらく、自分も日本で逆の立場で、「平日昼間っから、私服でバギーを押しているおじさん」をそう思うかもしれません。

ところが、ここオランダでは全くそうした奇異の目を感じません。「ああ、この親子、今日は『Papadag』なのね」、「こんな天気のいい日に『Papadag』ね。楽しんでね」と言われているような雰囲気で、周りの目が全く日本とは違います。

もともと、他人にはあまり干渉しないオランダ人ですが、子どもには笑顔で話しかける人も多いのです。

さらに、帰りの電車での出来事。オランダの電車には「サイレンス車両」というのがあって、「静かにしたい人」だけが乗るための、「おしゃべり禁止車両」があります。以前、知らずに乗ってしまい、注意を受けたことがあったので、それ以来、子どもと一緒の時は特に、その車両に乗らないように気をつけていたのですが、たまたま新型の電車に乗ったところ、その「サイレンス」サインが非常にわかりにくく、うっかり「サイレンス」車両に乗ってしまいました。

帰りの電車では、眠気もマックスで、イヤイヤモード全開だった次男。こんな時は当然、「サイレンス」とは程遠い人種です。しかも、今日は滅多にない『Papadag』。ママのようにおもちゃを持ってくるとか、気の利いたことはしていませんので、暇を持て余した次男は、「サイレンス」車両で大騒ぎです。

すると、隣にいた女性が、ポストイットとペンを子どもに貸してくれました。(たまにしかない『Papadag』で、間違って「サイレンス」に乗ってしまった、出来の悪いパパがかわいそうだから、)「これで遊んで」というわけです。

それを借りてからは、すっかりお絵かきに夢中になったイヤイヤ期2歳児。おかげで、なんちゃって「サイレンス」で過ごすことが出来た訳です。

こうした周りの人の態度が、「子どもが世界で一番幸せな国」と言われる所以でもあるのかな?と感じました。こうしたことがあるので、ダメパパであっても、1日が楽しく過ごせるのです。

ということで、なんとか『Papadag』を過ごしたのですが、こんな、いろいろな苦労をして一緒に過ごした日の寝室。ママがさりげなく「ママのこと好き?」と聞いてみると、「うん」。そのあと、「パパのこと好き?」と聞いてみると「うんん」と首を振ったとか……。

まあ、「世界一子どもが幸せな国」に住んでいるので良いのですが……。

今回は、70%の読者のママさんに向けて、オランダの子育て環境の中でも、制度や法律だけでは分からない、現地の環境をお伝えしました。

最後に、同じ事やってるのに、(というか、子育てにおいて普通のことなのに)なんで『Mamadag』(=「ママの日」)はないのか? 特別視されないのか? なぜPapadagが特別視されるのか? ということの方が、オランダでは問題になっている、ということを70%のママ読者の皆さんにお伝えしておきます。

Kourtlyn Lott

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