先週、長男が水疱瘡になりました。先週のオランダ(の中でも自分の住んでいるエリア)は、学校がお休みで、それこそ家族でスキーに出かけるようなお休み期間でしたが、うちは残念ながら自宅療養に。

実は休暇のスタート時は、次男が中耳炎に。終了時は長男が水疱瘡になったために、残念な1週間になってしまいました。

ところで、我が家はオランダでの生活一般は食事も含めて、基本的には大満足。特に食事については、最近はレストランのレベルも上がっているし、自炊すれば日本と変わらないクオリティ、かつ安くできます。何と言っても今やオランダは、世界第2位の農業大国ですし。

ちなみにですが、「オランダって食事はイマイチだよね〜」という人に、特に声を大にして言いたいのですが、「それは、あなたが美味しいところ知らないだけです」と言うこと。必ず満足してもらえるところにお連れしますので、オランダに来た時には連絡ください。笑。(つまり、そのくらい今は美味しいですよ!と言うことです)

で、今のところオランダでの生活で困っていることは、ほとんどないのですが、ちょっと困っていると言うか、戸惑っているのが医療。と言うか、病院なんです。

大人はともかく、特に子どもの病院には、まだ慣れていません。

 

■なんでもかんでもホームドクター

移住、特に家族での移住を考える際に、大事なポイントかな?と思うことに、移住先の医療があるかと思います。

オランダでは、日本と違って、まずは任意の保険に入った上で、ホームドクター(=ハウスアーツ=かかりつけ医)を決めます。

多分、住んでいる地域内で近いところに登録することになると思いますが、何かあったら、まずはそのホームドクターに相談。まずは何でも相談に乗ってくれます。

「まずは何でも相談に乗ってくれます」と言うと、安心感もあり、「おっいいね〜っ!」という感じですが、この「何でも」がポイントで、先週のウチの例でいくと、「中耳炎」「水疱瘡」はもちろん、「骨折」から「腹痛」まで、とにかくまずはホームドクターへ相談です。その後、ホームドクターが判断して、専門医にかかる必要がある場合のみ、専門医のところに行くことになります。

そして、我が家の経験的には、よっぽどの重症でない限りホームドクターが全て対応してくれます。(というわけで、我が家はホームドクター以外にはかかったことありません)

で、我が家のホームドクター。登録の時に面談というか、ちょっとしたインタビューがあったのですが、オランダ人らしい、とっても感じの良い頼りになりそうな女医さんで一安心。「これからよろしくね!でも、私たちはあんまり顔を会わせるようにならない方がいいわね。だって、健康なら病院なんて来なくていいだから!笑」と。

 

■水疱瘡でも出席停止はナシ

で、実際、親は病院には一度も行っていないのですが、やっぱり子どもは何度か行っています。が、いまだにホームドクターには会えていません。というのは、担当のホームドクターが24時間7日勤務な訳もなく、うちが行く時には、たまたまいつも違ったドクターに。同じハウスアーツ内だし、それは全然良いのですが。。。

その代わりのドクターが、これまた感じ良い若い女医さんなんですが、う〜ん、何と言えば良いのか。以前、弟が水疱瘡にかかった時に、その先生に見てもらったのですが、さんざんいろいろ話したあげく、とりあえず家で休んどいて、という診断になるときに、妻が「もしかして水疱瘡?」と言って見たところ、「Ahhh~,maybe…。uhhhn, you right!」(そうねええ。。。そうかも。うん、多分そうよ。あなたの言う通りね!)みたいな感じだったらしく、しかも、「もし、もう熱もなくて元気なら、学校も行っていいわよ!」ってな感じでした。

で、このホームドクターは、何となく一時が万事、全部こんな感じです。もちろん、薬もでません。「どうしても欲しいなら、これをあの薬局で買うといいわ。必要ないと思うけど!」

で、これは、何もこのホームドクターに限ったことではなく、オランダでは全部こんな感じなんだそうです。なので、たとえ水疱瘡でも出席停止とかはありません。

(ちなみに、保育士として日本の対応をお伝えしますと「水疱瘡」は出席を停止しなければならない感染症になってます。って、みなさん当然、ご存知ですよね。)

それと水疱瘡では、そもそもあまり薬というのはないような気がしてますが、オランダではできるだけ薬を使わないこと-つまり栄養をいっぱい取って寝るだけ-が徹底されていて、あまり薬を飲みません。

さらに、水疱瘡であっても出席停止もなく、「あなたも誰かからもらったんだし、うつされたって誰も文句を言わないわよ。一度なったらもう二度とならないし、体も強くなるんだから、学校もどんどん行きなさい!」というノリです。

これはインフルエンザでも、水疱瘡でも何でも一緒なのです。こうした感覚、日本だとちょっと考えられないですよね?

うちは日本にいる時から、特に子どもにはできるだけ薬を使わずに生活してきたのですが、今では、日本古来のおばあちゃんの知恵的なことから、レメディー(結構、ヨーロッパは進んでいる?)から、ハーブから、とにかく薬を使わない手法を勉強しながら、駆使して何とか対応しています。(妻が)

例えば、熱が出たときは、キャベツで頭を包む!wとか。

で、何とかこうした対応をしながら、薬なしの生活していますが、まあ、なきゃないで何とかなるんですよね。どちらかと言うと、普段から栄養のあるものをきちんと摂って、体調がちょっとでも悪いな?と感じたら、早めの対応でしっかり休む、みたいな生活をする、という当たり前のことを大事に(特に子どもの生活では)している感じがしています。

オランダの子どもは夜寝るのも一般的には早い(19時、20時、21時くらい)と思いますし、日本は子どもの就寝時間が世界的に見ても遅いようです。(マイ保育士知識より)

 

というわけで、オランダの医療事情からも、オランダ社会の子どもに対しての考え方が分かるうような気がします。

で、結局、オランダの医療制度はどうなのか?ということで、オランダの名誉のためにも最後に言っておくと、ヨーロッパ・ヘルス・インデックス(European Index the Health Consumer Power House)2016年のランキングで欧州で最高点となっておりまして、これによるとヨーロッパ1の医療制度ではあります。

付け加えると、自分が住んでいるユトレヒトは、ノーベル賞受賞者を12名も輩出している名門ユトレヒト大学がありまして、そこの大学病院や、医学部は世界トップランクであります。さらにユトレヒトは医療系のスタートアップなどにも特に力を入れているエリアです。

残念ながら、あまりその恩恵は感じていません…。あ、安心感はあるかな。。。笑。

Philippe Put