7977952501_5d70ba96b1_b先週滞在していたフィリピンマニラから帰国後、お腹を壊しました。後から考えると、おそらく、ホテルのレストランで出された水が水道水だったような気がします。

たった、これだけで体調が悪くなるなんて、自分は世界では生きていけないなあ、と実感しています。

そういう意味では、昨年(2014年)、ハイハイしたり、なんでも口にいれる赤ちゃん時期を、セブ島で過ごしていた、うちの次男の将来の免疫力が楽しみです。笑。そういえば、今のところほとんど風邪などはひいていないかな。

 

■道に寝ている子どもたち

マニラは、2015年秋に控えるAPECに向けて、いたるところで大工事中です。また、全体としてみると経済発展が著しく、いたるところで華々しい世界の高級ブランドショップが軒を連ねています。

しかし、マニラには強烈な光と影が、となり合わせになっています。

渋滞の激しい街をタクシーで通ると、きらびやかな真新しい高層コンドミニアムが並ぶエリアや、ビバリーヒルズかと見紛うばかりの住人しか通れない高級住宅街と、トタン屋根で、狭いエリアに密集している、いわゆるスラム的なエリアが隣接しているのが分かります。

おそらく、水道も各家庭にはなく、外に一つあるのを、共同でシャワー、洗濯、飲み水などすべての用途で使い、トイレもないのではないかと思います。

というのも、昨年(2014)、セブに家族で滞在した時には、どちらかというと、このスラム的なエリアに滞在したからです。

また、夜には道端で寝ている子どもも珍しくありません。深夜に飲み屋から出ると、そこには物売りの子どもたちが集まっています。

 

■フィリピントップのお金持ちと女優が妻の議員

滞在中、ホテルのレストランで食事をしたのですが、そこに、たまたま、フィリピンで有名な議員(後で教えてもらった)とその妻の女優、そして、そこにフィリピンでも5本の指に入るお金持ち(たまたま前日、別の場所ですれ違っていた)とが会食している場に出くわしました。(ここで自分は水道水を飲んでしまい、後で苦労しているのですが)

食事も美味しく、レストランの雰囲気なども、東京のトップレベルと遜色ありません。

そんな煌びやかな世界でも、一歩ホテルの外に出たら、夜中でも子どもは道で寝ているし、物売りの子どもが集まってきます。

また、現地の人からも話を聞きましたが、日本円で月収数万円で、家族や親、親戚までもすべてを養っている人が多いというのです。

街の作りのみならず、人々の生活も、こうした強烈な光と影が隣り合っている国なのだな、と実感しました。

 

■こうした環境で生き抜く子どもはどうなるのか?

フィリピンの子どもは、それでも笑顔が多い気もします。

昨年(2014)、セブで半分スラム的なところ(正確にはスラム街の高級住宅)で生活した時に、うちの長男は友達がたくさんできて、裸足で遊びまわり、本当に楽しそうにしていました。次男は、そこらへんのものを片っ端から口に入れていましたが。

 

ちょっと思うのは、長男が友達になったようなフィリピン(だけじゃなく世界中)の子どもたちと、これからの日本の子どもたちは、時に競争したり、時に共創したりするのでしょう。世界は加速度的にボーダーレスになってきています。

アジアでは貧富の差が、むちゃくちゃあります。その差を逆転するための唯一の方法は教育かも知れず、そこに気づいている子ども(親)たちは、ITを使って無料で受けられる講義などを貪るように見ていました。

今の日本の子どもが大きくなった時の友人や同僚、またはライバルや恋人、結婚相手は、日本人とは限らない可能性の方が高いのではないでしょうか。

ちなみに、道で寝ている子も、物売りの子もスラムの子も、英語はしゃべれました。

 

こうした混沌は、経済発展の過程なのかもしれません。フィリピンの文字通り強烈な光を浴びながら、そんなことを思っていました。

光が強い分、影も強い。教育も主に外国人が行くインターナショナルスクールと現地の人が行く学校では、完全に別の世界だと思いました。

世界には、まだまだ自分の知らないことがいかに広がっているのか実感しました。

また、子どもが小さいうちから、世界規模で考える経験や、こうした世界を見る経験をすると、大きくなった時にどんな影響を与えるのか?そんなことにも、関心を持ちました。

今のアジア、そういう視点で見てもとても面白いと思います。

といっても、今は腹痛中で、あまり考えられないのですが。。。

Agustin Rafael Reyes