カンファレンス登壇者から学ぶ?学校では教えてくれない「本当の頭の良さ」
先日、オランダで開催されたBorder Sessionというカンファレンスに出席しました。こちらのカンファレンスはアート、テクノロジー、ネイチャー、スペース、サステイナブルといったことがテーマとなっており、かなりごった煮感のある、テーマとしてもある意味バラバラなまとまりのないカンファレンスです。
が、それゆえかなり面白く、数年後には世界的にも有名なカンファレンスになりそうだな?と思っています。
で、そのテーマですが敢えてあげるとすると、今年目立ったものは、スペース、グリーン、サステイナブルといった辺りでしょうか。
火星に移住するとしたら、どんな建築が必要か? そこで生活するためには自給自足的な生活をするとして、植物の生育はどうやったら可能なのか? そこから人間はどうやって栄養を摂れるのか? といったようなことを、実践や研究しているような人たちが登壇します。
他には、森の中のさまざまな植物が発している音を収集して、それを森の生育に生かす活動をしている人や、食用肉の細胞から食用肉を作るというバイオテックの研究をしている人、植物の成長する力で電気を起こすテクノロジーを開発した人、などなどといった面白い人たちが、わんさか登壇しました。
こういう人たちを見ていて、どういう子ども時代を送ったのかな?ということを疑問に持ちました。
というのも、普通に学校の勉強をしていたのでは、こういうことにはならないのではないか?と強く思ったからです。
■食べ物が好きだった
そういうことを思っていたら、ある一人の登壇者が、自分の子どもの頃の話をしていました。
その人は、フードコンセプターということをしています。
小さい時から、食べ物が好きだった。そして人をもてなすのが好きだった。(つまり、パーティー好き)だけど、両親が厳しくて学校の、数学とかのいわゆる勉強をすごくやらされた。親には良い子と思われたかったので、やりたくもない勉強を一生懸命やった。そして、行きたくもない科学系の大学に行った。(そっち系ではオランダの名門)そこで、何をやろうかと思って、初めは解剖とか、食べ物の生成がどうしたら行えるか?みたいな研究をしていた。そのうち、その研究材料として、食べ物をレーザーカッターとかで加工するようなことを始めた。そしたら、それが食べ物アートみたいな形になってきた。それで、仲間内をもてなすようになったら、評判が良くなって、お店のメニュー開発とか、加工食品のコンセプトメイク、みたいなフードコンセプターみたいな形になってきた。それを今度は宇宙で人間が暮らす時に、どうしたら良いか?みたいなことを考えるようになった。(科学系の大学に行っているので合っているのです)ということで、自分でも、どうしてこうなったのか?と振り返ると、結局は小さい頃から好きだったことをやっているのだと思う、という話をしていました。
■学校では教えてくれない3つのこと
この事例の場合は、学校での勉強もかなり生かされているかとも思うのですが、とはいえ、学校の勉強が好きでやっているわけではなかったようですし、学校の勉強だけが優秀だからといって、このようなことになったわけではないというのです。
では一体、何が大事なのでしょうか?
ここで「頭への投資こそが最大の投資効果を生む」と昔から考えているユダヤ人の考え方を分かりやすく書いてあるアンドリュー・サターさんと、ユキコ・サターさんの共著『ユダヤ式「天才」教育のレシピ』(講談社 2010)から引用してみます。
<・やりたいことを自分で見つけ出す力を持っているか。
・生涯を通して学び続ける喜びを知っているか。
・変化の中からチャンスを見つける確かな眼と、強い生命力を持っているか。>
と挙げられています。
そしてこれらは、決して学校では教えてくれないことだというのです。
確かに、これは上述のフードコンセプターの事例にピッタリと当たる気もします。日本で近頃話題の、史上最年少棋士の藤井四段なんかも、当たりそうですよね。(お母様の記事を読みましたが)
こう考えると、学校の成績が良かったからといって、必ずしも自分自身が満足できる生き方を送れるわけではないんだなあと、改めて強く思います。
では、どうすればいいのか?ということですが、今回引用させてもらった本には、ノーベル賞受賞者とかが人口比率的には、ひときわ多いユダヤ人の子育ての方法が具体的に書かれています。
実は、オランダ人も、かなりこれに近いのではないか?と思ったりしていますが、すぐに読めると思いますし、子どもの夏休みに向けて、ちょうど良いかもしれません。
うちの場合は、子どもというより、自分がやり直そうかと思っておりますが。
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