最近、日本の2つのニュースが気になりました。

まず1つめ。

こちらは多くの人が注目したのではないでしょうか?日経の「JR東・西が民営化後最大の赤字 今期、東は4180億円」というもの。リンク先が読めない人もいるかと思うので、簡単に要約します。というか、ほぼ引用です。

「JR東日本、JR西日本はともに2021年3月期通期の連結最終損益が1987年の民営化以降で最大の赤字に。新型コロナウイルス流行による鉄道利用者の落ち込みは長期化しかねず、ダイヤや運賃の見直しを進めるというもの。とはいえ、新型コロナによる観光客や通勤の減少も長引きそうで、簡単に赤字は解消されないだろうという見込み。」というもの。

新型コロナの影響が大きかったのを実感するとともに、今後ニューノーマルではないですが、新型コロナ前と完全に同じ状態に戻るとは考えにくく、そうなると根本的に経営戦略の立て直しが必要になってきそうです。とはいえ、鉄道のようなインフラは、なかなか戦略の転換を計りづらいところもあるので、なかなかに厳しい状況。超一流企業でもある、こちらで働かれている皆さんのボーナスや、給料にも影響があるかもしれません。

これは大きな構造変換が行われる必要があるかもしれません。地方の不採算路線ではなく、JR東とJR西が初の赤字、というのが驚きでした。

そして2つめ。

こちらも日経ですが、シンガポールのニュース。「シンガポール、早慶卒もビザ厳格化 邦人駐在員3割減も」というもの。同じくリンク先が読めない人もいるかと思うので、要約というか、ほぼ引用すると、「シンガポールが自国民の雇用を確保するため、外国人のビザ取得要件を厳しくしている。早稲田・慶応大卒の30歳の日本人の場合、月給が50万円以上ないと専門職向けビザ(EP)が下りなくなっている。そのために企業は日本から社員を派遣しにくくなり、現地化を一段と進める必要に迫られている。」というもの。

ここではシンガポールの「自国民の雇用確保のため」と書かれていますが、一方で世界の高度人材はどんどんシンガポールにも流入しています。今やシンガポールで高度人材とは、日本の学歴では東大、京大、東工大だけになってしまったようです。

実は、今、世界では高学歴化がますます進んでおり、その中で日本の学歴はあまり役に立たないのが正直なところです。海外の超一流大学のマスター、ドクターなどの卒業資格を持っていても就職できないといった事態もザラです。

そんな状況ですから、日本の大学卒の資格ではかなり肩身が狭い、という状況も世界ではたくさんあります。

またニュースでは特段触れられていませんが、30歳の早慶卒社員に日本企業は、月給50万円が払えないのだな、という点も地味に気になりました。(もちろん、税金とかいろいろあるので企業が払う金額はもっと高くなると思いますが by 一応経営者)

 

2つのニュースから見る日本

さて、この2つのニュース。一つは、日本の現状を歴然としたファクトから読み取れるもの。そしてもう一つは海外から見た日本の評価が読み取れるもの。

今、子育てに奮闘されているパパさん、ママさんは、こんなニュースにちょっと注目して見てください。

たとえば、今、「お受験」に一生懸命取り組んでいるお子さんも沢山いるかと思います。そうしたお子さんが、「お受験」をして、どんな大学に行くのでしょうか? そして、どんな社会人になるのでしょうか? もしお子さん自らの意思で、進む道を決められるのならそれほど素晴らしいことはありません。そこは親の出る幕ではないのかもしれません。

しかし、もしまだお子さんにはそうした判断ができなくて、親が変わりにお子さんの将来のことをいろいろと考えるとしたら、ぜひ、こうしたニュースを基に考えてみてください。皆さんのお子さんが、社会に出る時の日本や世界は、どうなっているでしょうか?

今、社会人として活躍している現役世代の大半は、日本が戦後から、初めて75年も続く「成長」の時代に生きています。もちろん「失われた30年(平成)」などという言われ方もします。が、そうは言っても基本的には戦後75年間「成長」をし続けている極めて稀有な時代、国で生きているのです。これは、むしろこの75年が特別、あるいは異常な状態かもしれないと捉えた方がいいかもしれません。

というのも、世界を見ると75年間成長をし続けている国はないからです。

子育ては、どうしても目の前の事態に対処することしかできないということが多いとは思います。が、こうした視点でお子さんの将来のことを考えて見ると、ちょっと違った見方もできるかもしれないのです。

 

あ、もちろん今バリバリに活躍されているお父さん、お母さん、ご自身のちょっと先の未来を考えるにも良いかと思います。

そして、お子さん自身の「考える力」を鍛えたいとお考えでしたら、Serrendip。お子さんの好きなスポーツやアートを通じて、お子さんの無限の可能性を引き出します。そう、これからの時代は自ら考えることが大切なのです。大人も子ども。ということで、気になったニュースから日本のちょっと未来を考えて見ました。