今日は大統領選の1回目の投票がおこなわれたパリに来ています。数日前から、物騒な事件が頻発していましたが、EUの未来を左右する、とも言われている選挙情勢なども見たかったので、現地にやって来ました。

パリでは事件の影響はあまり感じませんが、北駅などではライフルで武装した特殊警官が立っていたり、いつも通りのパリよりも、やはり少し緊張感も感じます。(10年ぶりに来ましたが)

フランス選挙の結果としては、とりあえず決戦投票に進む感じでしょうか。。。

今年はEU情勢を左右するのでは?と言われてる選挙が続いているのですが、先陣を切ったのは3月に行われたオランダの選挙でした。

紆余曲折あったものの、結果的には、一応現状維持と言っても、移民排斥などを訴える極右と言われているPVVは獲得票を伸ばし議席数を増やしました。

一番、躍進したのは学生など若手受けが抜群によかった通称、(多分)緑の党(GroenLinks)で30代の若手イケメンリーダーが颯爽と登場し話題になりました。

オランダの選挙の結果としては、連立与党を組むことになったのですが、そこには極右と言われるPVVや、GroenLinksも入ることになっており、オランダの慣例通り連立与党を組むための協議が、今も延々と行われており、数週間〜数ヶ月かかることもあるとのこと。このようにじっくりと時間をかけて議論をして、連立を組むのがオランダのやり方なのだそうです。

 

■グループワークは小学校から行う

全く主義主張が違っている政党が連立して、政権を担う、というのは今までの日本ではあまり想像できないですよね。

この連立を組むための議論の落とし所を探すのは、大変骨の折れるところだと思うのですが、オランダではこうしたことを、むしろ楽しんで行なっているようにさえ見えます。そして国民も、政権ができるまでに時間をかけて議論することには賛成しています。

普通、日本だと選挙も終わったし、直ちに内閣を樹立して、、、となりますよね。ここが日本とはちょっと違うところでもあります。

ここには、小さい頃からの学校教育が影響している、ということなのです。

というのは、オランダでは小学校の頃からグループワークを非常に大事にします。もちろん、現実的には小さい頃のグループワークは全くうまく行かないことの方が多いようです。グループ内で言うことを聞かない子がいたり、全く協力をしない子がいたり、一人だけが全負担を負ったり、、、。

それでも、こうしたことを繰り返して、自分の思い通りには何事もうまくいかない、ということを学んだりするそうです。そして中学校に上がる頃には、金持ちの家の子には、プロジェクト学習でやる最終的な作品のプリントアウト代を負担してもらえるだろうから、同じグループに引き入れたり、キャラクターの違いをお互いにうまく利用したりできるようになってくるようです。

 

■他人との協働を続けてきた歴史がある

こうしたグループワーク、今の日本の学校で、どの程度行われているかは分かりませんが、少なくとも自分が子どもだった頃はあまりやった記憶がありません。

オランダでは、このグループワークが非常に多いらしく、実際にうちの子どもも次の9月から通うことになるイエナプラン校でも、他人との協働を非常に大事にしています。個人的には、この点はこれからの子どもには、特に大事になるのではないか?と思ったこともイエナプランが良いなあと思った点でもあります。

このグループワークと言うか、異なる立場の他人と協働して、何か物事に当たると言う姿勢は、オランダでは歴史の中で行なってきたと言われています。

古来(11C〜12C)海を埋め立てて国土を作ってきたオランダは、ポルダーと言う低湿地帯が多いのですが、この低湿地帯の周りの堤防を維持するためには、実際、多くの地域住民の協力が必要だったので、この過程で色々な人達と協働で作業をする、と言う文化土壌ができていったと言うのです。

これが元々はオランダ流の他人との協働作業を好み、得意とする歴史的な背景だそうです。

確かにオランダ人は議論好きで、会話好きで、他人との協働作業が上手な人が多い印象があります。こうしたことは、子どもの頃からの環境が少なからず影響を与えているのでは?というのも納得です。

ITやAIの発達で、人間のする将来の仕事がどのようになるのか?分かりませんが、今後はますます他人と協働できる能力こそ大事なのではないか?と考えています。

オランダでは、小学校からのグループワークが非常に重要と考えられているようです。

 

今通っている大学院では、グループでプロジェクト学習を行なっていますが、4チームある中で、1チームが実質崩壊しています。他のチームなので、原因がどこにあるのか正確には分かりませんが、メンバー5人中、4人がオランダ人です。

ということで、オランダ人はグループワークには慣れているものの、必ずしも全員が得意、という訳ではなさそうです。笑。

フランスの選挙では決選投票に進みそうですが、今後、選ばれた大統領候補は、課題が山積みのフランスで、異なるステークホルダーと、どのように議論を進めてまとめていくのか? 興味津々です。

参考記事:Working together is a key part of the Dutch psyche – DutchNews.nl

Jon Sears Photography

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