ちょっと前にも書きましたが、オランダでは、サンタクロースの元になったと言われている、シンタクラウス が、ついに12月5日に子どもたちのところにやってきます。

11月の中旬すぎにスペインから船に乗ってやってきたシンタは、毎日、オランダの街中で子どもたちにお菓子を配り、毎晩、各家庭にお菓子を届け(これは大抵、親の担当)、「シンタクラウス ジャーナル」なる子ども向けシンタ特集ニュース番組を毎日(学校でも)見て、2週間近くの滞在の後、やっとこさ12月5日を迎えます。

 

12月5日はオランダで一番忙しい日?

もちろんこの時期は学校でも、街でもシンタ一色。街中でシンタの音楽が流れ、特にリアルに信じている小さい子どもたち(だいたい小学校2年生くらいまで)に向けて、色々なイベントがあって(大抵、親がやっている)この時期、特に小さな子どもを持つ親は大忙し。街中、親たちの子どもには内緒のショッピングで大賑わいです。

で、ついに12月5日は、シンタが各家庭にプレゼントを配る日。

なんせ、子どもがシンタに「〇〇が欲しい」っていう手紙を書いて置くと、それがウチに配られるという習わしらしく、子どもにとっては夢のような日。親としてはかなり迷惑な日でもあります。

プレゼントの置き方も決まっていて、煙突のない最近の家の場合、「ドンドン」と大きなドアをノックする音が聞こえる。その音を聞いて、急いで外に出て見ると、玄関前に大きなズタ袋が置かれている。そして、その中に色々なお菓子と共に、プレゼントが入っている。という、子どもにとっては夢のような展開です。

なので、これをするために、ある人はご近所さんとの連係プレイをしたり、おじいちゃん、おばあちゃんのヘルプを仰いだり、ある人は、子どもにバレないように入念に作戦を練って仕込みをするなどなど、プレゼントの渡し方まで、いろいろと準備が必要で、とにかく大忙しなのです。

この街をあげてシンタクラウス 一色になり、子どもたちのために、みんながシンタを歓迎したり、お菓子を配ったりする感じが親にとっては超大変。子どもにとっては多分最高に楽しい期間だと思うのです。

現にうちの4歳のチビは、本当にシンタを信じているので、この時期は毎朝、お菓子は置かれていないか?と探したり、手紙をシンタに書いたりと、完全にシンタクラウス メルヘンの中に住んでいます。お菓子とともにシンタからの手紙があったりすると、もう大喜び。

まあ、こんなことをしている子どもたちに対して、誰も決して「シンタなんかいないよ」と言う大人も、子どももいないのが、なんともオランダらしいなあと思います。(もっとも、子どもたちにしてみれば、信じていればプレゼントがもらえる?ので、信じているフリでもしてるのかもしれませんが。。。)

この動画は、学校でシンタクラウス に関する寸劇が始まる前に、シンタの歌をみんなで合唱する子どもたち。ちなみに、こちら平日朝8:30すぎ。寸劇を発表する子どもたちの親は、みんな集まります。クラス持ち回りの寸劇ですが、今回はお兄ちゃんのクラスでした。

 

そのほか、お兄ちゃんたちの学年になると、プレゼントではなく、プレゼントの「入れ物」を凝りに凝って手作りするプレゼント交換会があったり、(←こちらも親が作るor手伝う)家族で詩を書いて送りあったりして、楽しむのがこの日の風習。

まあ、我が家はこのへんの慣習になるとちょっと分かっていないんですが、とにかくこの日はオランダ人家族にとっては特別な日なのです。

サッカーの練習とかもお休みになるところもあるようです。

ちなみに、この日を最後にシンタはまたスペインに帰って行くのですが、帰った後は…??

今度は、ガラッと変わって一気にクリスマスモードになります。笑。ツリーとして、もみの木が花屋の店頭に一斉に並びます。そして、それを自転車に乗せて買って帰る、と言うオランダスタイルが見られるのです。

子どもが真ん中にいる社会って感じがしませんか? 自分はこう言うオランダの世界で育っていないので、あんまり実感がないんですが、こう言う世界で育った子は、また自分の子どもにしてあげるんだろうなあ、と。子どもにとっては、こういうのが続いていることが大切なんだな〜と思ったりします。

 

ということで、明日は学校にもシンタが来るので保護者総出で、準備やお迎えのパーティやら。もちろん、プレゼントは事前に仕込み、その届け方法まで策定済み。

ああ、、、この時期は仕事できないっす。。。ってか、年末までこんな感じが続くオランダからお届けしました。