6957898246_6b4836a4f0_bクリスマス、年越し、お正月とイベント続きの冬休み。少し子どもに口うるさくなってしまう、というママさんはいませんか? 我が家も、この時期、はしゃぎがちな長男、次男に夫婦ともにちょっとイラッとくることもありで、普段より怒る回数が増えています。

うちの場合、長男は怒られるとイジけるタイプ、次男はアッケラカンと笑ったり、謝ったり、シカトしたりで、全くタイプが違います。次男の方が今のところは楽ですが。

特に長男は、怒られるとイジけるくせに、いつまでもいつまでもグチグチと言い訳やら文句を言い続けてしつこいので、その態度にさらにこちらはイラッとする、という悪循環です。

親としても良くないなあ…と思っていたところ、河合隼雄さんの著書『Q&A こころの子育て 〔誕生から思春期までの48章〕』(1999 朝日新聞社)にこんなことが書いてありました。

 

■父親不在の現代家庭

<父親が会社という「家」に行ってしまって、「お父さん」の役割をサボっていると、お母さんは、どうしてもお父さん役をしたくなってくる、しなければならないと思う。家庭の中に父性原理が欠けていることを本能的に感じるんです。>

ここでは、お父さんが家庭での役割を果たしていないから、お母さんがその代わり、というか父、母両方の役割をしようと思って、どうしても子どもに強く当たってしまうというのです。

そもそも前提として、父性原理というのは「切る」「区別する」という役割だと言います。極端に言うと「しっかりせんやつは我が子でも殺す」という厳しいものだそうです。

反対に、母性原理は「どんなに悪くてもうちの子」というもので、「受け入れる」「守る」ということが基本だそうです。

また、現代の家庭の一般的な傾向として、こんなことも書かれています。

<お母さんがお父さん化すると、お父さんがお母さん化するんです。いまはそういう家庭がすごく多いです。お母さんが「もっとちゃんとせなあかん」と言うと、お父さんの方が「まあええやないか、子どもが自分でやるんやから」とか言う。するとお母さんに「あんたがそういう甘いこと言ってるからダメなんですっ!」と叱られる。お父さんの方がだいたい弱いから、「はあ」って言って負ける。>

これを読んで思わず笑ってしまいましたが、うちは完全にコレでした。笑。

それがたまたま休みが長くなって家にいることになって、母親と一緒に怒ってしまったという感じでしょうか。いずれにせよ父親不在という、子どもにとってはかわいそうな状況だったのかもしれません。

 

■父性と母性が曖昧な現代

実際に、こんなことも書かれています。

<子どもが育っていくためには、父性も母性も両方いるんです。ところが、いまの親のやっていることを子どもから見たら、父性も母性もない。父性もいい加減ぐちゃぐちゃ、母性もいい加減ぐちゃぐちゃで、どっちも生煮えみたいなことになってる。>

おそらく、うちはこれが当てはまっているので、子どもから見たら、言葉にはできないものの混乱しているところもあるのかもしれないなあ、と思いました。

<お母さんは、お父さんが大事なことをひとつも言わないから、どうしてもイラついてくるんです。男親がそういうのを先に言ってくれたら女親も安心できるのに、ほとんどの男親がそれをやっていない。それどころか、だいたい男親の方が母性の真似事みたいなことをごにょごにょいうから、お母さんは余計に腹が立ってくる。>

そして、これも当てはまっているので、妻が余計イライラするのかな?と思ったりもしました。

 

いずれにせよ、子どもにとっては父親がビシッと言った方がいいのかな…と思ったり。

ただ、この本にも書かれているのですが、人は誰しも父性も母性も持っているし、母親が父親役をやってもいいし、逆もあり得る。ただやる場合は、しっかりやりきらないといけないと書かれていました。

ということで、今後はビシッと負けない父親になろうかと。でも、まずは妻に負けないようにならないと。うちの妻、結構強いんで、それを考えると若干、憂鬱ですが。。。

Gabriela Pinto