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夏休み真っただ中。
思えば、昨年の夏休みに、毎日のように山や川に連れ出した
うちの3歳児はすっかりたくましくなり、
昨年の夏の成長は、親もびっくりするくらいの成長でした。
でも、当時は、その成長っぷりに気づきませんでした。
振り返ると、「ああ、夏で成長したね?」という感じ。
たまたま彼が生まれた時のビデオを見返していて、
改めて、子どもの成長が早いことに驚いたのと、
子どもの一瞬一瞬を大事にしないと、と思いました。
話は飛びますが、
つい最近、関西でM8?とかいう大地震の警報が
鳴ったときにも思ったのが、いろいろ先延ばしにしていたことを、
その瞬間にかなり後悔しました。
結局、その警報は誤報だったのですが。
311の時に、明日死ぬかもしれない、という状況は普通に起こるんだなあ
と思って、何事も先延ばしにするのは辞めよう、と固く誓ったのに
もう忘れていたことを反省しました。
今を大切に生きる、これは子どもに限ったことではないけど
子どもの今日の一瞬は、二度と同じ一瞬はない、と思って
彼らの一瞬を大切にしたい、と改めて強く思いました。
でもこれ、結局は、そうやって接してることが自分にとっても
大切な一瞬を生きる、ということになるんだなあ、と。
最後に最近の茂木健一郎さんの連続ツイートを引用します。

こい(1)昨日、映画『風立ちぬ』の話をしていて、@onototo に、「茂木さんは、宮崎駿さんに会ったことがあるんですよね」と言われ、ああ、そういえばそうだ、と改めて思った。『プロフェッショナル 仕事の流儀』 @nhk_proff のインタビューでお目にかかった。
こい(2)人間の会話というのは不思議なもので、月日が経つにつれて、次第にくっきりと浮かび上がってくる言葉がある。宮崎駿さんの言葉の一つが、スタジオ・ジブリでお話をうかがってからの時間が経つにつれて、ますます強く輝くように感じられ、どうにも忘れられない。
こい(3)それは、宮崎駿さんが、スタジオ・ジブリに遊びに来た知人のお子さんのことをお話になっていた時のこと。その子が帰る時に、宮崎さんが駅まで送っていこう、と思った。その車は、屋根が開く、オープンカーだった。それで、宮崎さんは、子どもを喜ばせようと、車の屋根を開けようと思った
こい(4)ところが、小雨が降ってきた。それで、宮崎駿さんは思った。オープンカーの屋根を開けようと思ったけれども、雨が降ってきたから、やっぱりやめて置こうと。それで。その子をのせて、駅までの道を走らせている時に、宮崎さんの胸に、ふつふつとわき上がってきた思いがあったという。
こい(5)この子は、また、スタジオ・ジブリに遊びに来るかもしれない。そうしたら、オープンカーの屋根を開けて走らせる機会は、あるだろう。しかし、考えてみると、その時、この子は育ってしまっている。今日とは、全く違った子になってしまっている。この子にとっての「今日」は、今しかない。
こい(6)宮崎駿さんは、そのように考えて、小雨が降っていたにもかかわらず、結局オープンカーの屋根を開けた。「子どもには、今しかない」。子どもの時間は、すばしっこいカワセミのように、時々刻々変化して、二度と戻らない。そんな思いから、「今、ここ」を大切にした宮崎さん。素敵な話だった。
こい(7)ふり返ってみると、宮崎駿さんの映画は、小雨が降っていても、二度と戻ってこない今日のために、オープンカーの屋根を開ける、そんな瞬間に満ちている。トトロのまっくろくろすけもそう。あの映画で、あの一瞬しか出てこないけれども、強烈な印象に残るのは「今、ここ」しかないからだろう。
こい(8)子どもの時間は、たとえ、「まっくろくろすけ」に一回しか会わなかったとしても、それが一生残るような、強烈な印象になる。だからこそ、子どもにとっては一瞬いっしゅんが真剣勝負なのだが、大人たちは、成長して、日常の繰り返しの中で、それを忘れてしまっている。
こい(9)もっとも、大人の中にも、子どもの気持ちが残っているはずだ。大人の「今日」だって、本当は二度と戻って来ないし、大人だって、毎日、少しずつ変わってしまっている。だから、オープンカーの屋根を今日開けて走るような、そんな大人でいたい。宮崎駿さんの、素敵な感性に学びたい。
連続ツイート第998回「子どもには、今しかない」

みなさんは、子どもの今を一緒に楽しんでいますか?

photo credit: AlicePopkorn via photopin cc