14560664224_f4d91b1488お盆過ぎから、シンガポールに来てあっという間の2ヶ月半が過ぎました。こちらは、いまだに常夏です。なので、なんとなく時が経つのを感じられません。

しかし、その間、長男はイヤイヤながらもプレスクールに通い、少し英語と北京語を話すようになりました。

次男は、こちらに来てから、バナナ×かぼちゃ×芋とか、りんご×人参とかのオーガニック離乳食をパクパク食べるようになりました。さらに今ではしっかり立つようになり、靴がいるんじゃ?と思うこともしばしば。(こちらでは歩けない子でも、ほとんど靴を履いている)

離乳食と靴に関しては、日本との違いを感じます。離乳食は甘くて美味しいので、これに慣れていいのか?と思いながらも、すごい勢いで食べるので、こちらもついついあげてしまいます。

ちなみに、この辺のいい加減対応は、超純粋培養で育った長男との反動か、親の手抜き度、気楽度も相当なもので、外国のものでも、本人が食べてるからいいか、とかなりお気楽モードです。もちろん、お気楽モードなのは本人ではなく、親のほうです。

いずれにせよ、長男、次男ともに、かなり成長したなあ、と思いました。

 

■一番変わったのは妻だった

しかし、この滞在で一番変わったのは、なんと妻でした。

つい先日、妻がしみじみと言ったことがありました。

「まあ、最初はどうなるかと思ったけど、なんだかんだで、いい経験だったよ。それぞれの子どもの成長を、ちゃんと見れるようになったし。」

えっ…!? 今まで、日本では子どもの成長見てなかったんだ…。と思っていたら、

「今までだったら、日々の生活や子どもの世話に追われていて、なかなか子どもの成長を自覚する、ということができなかった。だけど、こっちにきて、子どもも成長するのが目に見えて早いし、やっぱり日常生活に追われるといのうがないので、子どものことに注目できて、『昨日はこういうふうに言ってたけど、ちゃんと納得するまで説明しないとダメになった』とか、『ちょっと考えて、こういう言い方をしてくるようになったとか…、』いろいろ成長してるなあ、と感じるようになったよ」と。

「もちろん、離乳食をすごい食べるようになったとか、足が強くなったとか、うんちを教えられるようになったとか、も日々感じるし」

 

■日本人は「子育てを楽しい』と感じる人が相対的に少ない

白梅学園大学学長・東京大学名誉教授でもある汐見稔幸さんの『世界に学ぼう!子育て支援』には、世界各国の子育て事情が書かれていますが、その中でカナダとの比較が出ています。

<カナダ人には「子育てを楽しいと感じている人」が8割以上おり、これは日本人の4割に比べて非常に大きな数字ですが-(略)-その最大の理由を「地域に支え合える人と、場があること」と分析しました。>

とあります。

<アメリカ人の育児に対する意識はとても前向きで、国際比較調査でも日本人との差が明確に表れました。「育児をする意味」についての質問では、アメリカ人の回答のトップは「育児が楽しいから」であるのに対して、日本人のトップは「子どもを育てることによって、自分が成長するから」。自己成長を重視する日本人と比較して、アメリカ人は育児そのものを楽しんでいるのが読み取れます。>

とも書いてあります。

この辺りは、日本の子育て環境の厳しさの表れでもあるのかな、と感じました。

<他の国は日本と違うなあと感じられるところがあるとしたら、日本はあまりにも企業中心で社会が動いているということだったかもしれません。別の言い方をすると、市民が自立的な活動をする力を私たちにはまだ十分持ち合わせていない>

とも書いてあります。

確かにこちらにいると、それを実感する場面も多くありました。

いずれにせよ、今回のシンガポール滞在では妻が一番変化した、というのが最大の収穫?でした。やっぱり母親にこそ、子どもの成長を見ていてもらいたい、と思いますから。

 

子どもの日々の世話に追われるだけではなく、子どもの成長をともに楽しむ、という余裕というか、それが本当の子育てなんだな、と思いました。そして、もちろんそれを母親が一番分かっていると思うのですが、なかなか理想通りに行かないのが現実ですよね。

物価の高いシンガポールに必死の思いで、滞在したかいがありました。笑。

普段と環境をガラッと変えて、子どもとしか向き合えない環境や時間を強制的に作ってしまうのもいいかもしれません。

ちなみに言うまでもなく、一番成長しなかったのは、もちろん私です。(キッパリ!)

Travis Swan



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