14276228510_ff259bc8bc育休に突入してから早くも6カ月が過ぎました。子どもも大きくなり、早くもお座りができるようになりました。この半年間一緒にいましたが、子どもの成長は本当に早いです。昨日できなかったことが、次々とできるようになっていくので、見逃せない瞬間の連続です。

そんな子どもの姿を見ていると、改めて自分の一瞬も大事に生きないとなあと思います。すでに育休も半年過ぎてしまったし、夏休みだって、もう後半に入りますもんね。

 

■子ども時代は発酵の時間

一方で、この半年間の子どもの成長をみていて思ったのは、子ども時代は発酵の時間だということ。出来なかったことでも、何度も何度も繰り返し練習すると、ある日突然できるようになったり、(上の子の場合)何度も注意していたことが、ある日を期に、気づくと注意しなくも良くなっていたり。

まるで自転車のようです。全然乗れなくて、何度も何度も練習して、それでも乗れなくて。そしたらある瞬間に突然乗れるようになる。そして一度乗れるようになったら、ずーっと乗れる。

この自転車練習の試行錯誤の時間。これは、そのまま”子ども時代”にあてはまるのではないでしょうか。

つまり、子ども時代そのものが、素晴らしいものに変身するために、あれこれ試行錯誤する時間であって、発酵の時間。だから、成果はすぐには出ない。さらに試行錯誤がいっぱいあったほうが、よい結果になったりもするのでしょう。

 

■子育てに正解はない

<育児は『正解』の世界となじまない。正しい育児と間違った育児があるわけではない。もちろん大事な原則はあり、それは知ってほしいし、学んでほしいけれど、これが『正解』の育て方で、そうすれば必ず『よい子』が育つというような方法はなく、もしあったら困る。その『正解』の方法で育てれば、みな同じ型の『よい子』に育て上げられるような社会は怖い>

これは、白梅学園大学の学長の汐見稔幸さんが「月刊 赤ちゃんとママ」の冒頭で述べていることで、近年増えてきている、子育ての『正解』を求めるママに対しての解答である。

グーグルで検索すれば、瞬時に何でも答えの出る時代ですし、育児の不安を少しでも解消したい、という気持ちからでしょうか。まあ、分からなくもないですが…。”発酵”するにはやっぱり時間が必要で、しかも、『正解』がなく、あれこれ試行錯誤しないといけないので、その分、時間が必要です。

すばらしい大人になるには、何度も怒られり、注意されたり、危ないことしたり、言う事聞かなくて失敗したり、という”子ども時代”という発酵のための時間が必要なんではしょうか。

 

■「問題児」は問題を出してくれる子ども

京都大学名誉教授だった河合隼雄さんの著書『あなたが子どもだったころ』には

<「問題児」とは親や教師が解くべき問題を提出してくれている子どもである>

と書かれています。子育てにおいては瞬時に解ける問題は少ないと思うのですが、子どもに出された問題を、ちょっと時間をかけて子どもと一緒に解いていく過程、これこそがまさに子育て。そして『正解』はないので、じっくりじっくり時間をかけて試行錯誤をすること自体を楽しまないといけないのですね。

まあ、実はこれ、まだ全然、本心からは思えないんですが、育休半年経って気づいたのは、この”子どもの発酵時間”と向き合えるのは、実は贅沢なんだなあ、ということ。

まさに光速で成長していく子どもを見ながら思いました。といっても、嵐のような毎日が嫌になることのほうが多いのですが。とにかく、”子ども時代は発酵の時間”、と思って、いろいろ諦めることにしました。笑。

 

donnierayjones 

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