ストリートフェスティバルに参加する?異国で生きるために必要なこと
日本だと、まだ残暑が厳しい頃でしょうか? こちらオランダではすっかり秋。というか、もう晩秋の雰囲気。朝夕はしっかりコートが欲しい感じになってきました。
長い夏休みも終わって、新学期も始まりました。日中はまだギリギリ温かいのですが、こんな時期、屋外フェスティバルを行うには絶好のタイミングです。
ということで、我が家のあるエリアでは、ストリートフェスタが盛んです。
そして、今回は海外に移住したら、子育て的な視点で見ても地元へのコミットが超絶大事、というお話です。
■ストリートフェスタとは??
で、そのストリートフェスタとは何か??
典型的なオランダの住宅街に今年の5月に引越してきましたが、最近、近所のいたるところで開催されている、このストリートフェスタ、謎でした。移住してきて3年目になりますが、典型的なオランダの住宅街はやっと半年弱。ここでは、おそらく日本人(アジア人)といういうだけで目立ちます。こちらからしてみると、オランダ人はなんとなく一緒に見えるのですが、あちらからは、かなり異質な人として映ってるはず。
ほら、例えば、典型的な日本の住宅街に、ある日突然日本語もろくに喋れないオランダ人が引越してきた、という逆のパターンを想像してみてください。そう、あなたの家の隣に。日本語も喋れないオランダ人が突然引越してきたらどうですか?? 異国での我々の存在は、おそらくそれと全く同じです。
で、ちょっと前から、週末、近所のストリートでは順番にBBQしたり、ビール飲んだり、カラオケしたり、エアーハウスを道に建てて、遊んでいるなあ〜とは思っていました。もちろん、その期間はその道を車の侵入を禁止して、道を全面使用しています。あとで聞いたのですが、市からストリートごとに250€のビール代(飲み物代とか)が支給されるらしく。テントとか、子ども向けのエアーハウスとか、全部貸してくれるとのこと。
なので、この住宅街のあちらこちらで、その「ストリートフェスタ」が行われていることは認識してました。
で、ついに、我がストリートでも開催!というチラシが、2週間前くらいに投函されていたのです。
すっかり忘れていた当日。妻が手巻き寿司を作っていました。しかも大量に。今日は手巻きかあ…、なんて思っていると、今日はうちのストリートでフェスタがある、という。しかも、それに参加する、という。
そういえば、確かに「うちの通りでやるときは、絶対参加した方がいいから、ついては手巻きとか、日本オリエンテッドなものを持って行こう」と言ったような。。。
そうして、その日はあいにくの雨。が、テントを張って、我がストリートに住むオランダ人たちが、なにやら盛り上がっている様子。ということで、家族で恐る恐る参加することにしました。手巻きずしを持って。
■ストリートフェスタに参加したら、一気にご近所さんが増えた
で、テントに近づいて行くと陽気なオランダ人たちが一斉に「Welcome!」と。
恐々とテントに入って、まずは持ち寄りの手巻き寿司を広げると…、予想通りのリアクション。ここでちょっとオランダ人たちのハートを掴んだつもりに。それから、皆が話を始めますが、子どもたちがオランダ語を喋れるので、そこは問題なし。というより、むしろ歓迎されます。さらに、最近では妻もオランダ語がいけるようになってきているので、さらに加点? そして、自分が英語で話す、、、という、いつもどおりの残念な流れを披露して、ひとまず交流を始めました。
このストリートには、なぜか子どもが異様に多いのですが、ほぼみんな、同じイエナプランの学校(校舎が2つあるので、どちらか)。さらに、ホッケーやらサッカーやらを、近所のクラブでやっている子が非常に多いのです。(ちなみに、近所には3つのクラブチームがあるので、いずれか)
なので、同級生の友達が通りに住んでいたり、同じサッカークラブの先輩がいたり、などなどで、共通の話題には事欠かず。まあ、コミュニケーション好きのオランダ人ということもあり、「君たちが住んでいるのは知ってたよ〜」「どっからきたの?」「なに人?」みたいなことで、会話も全く途切れることなく。さらには、仕事的にも有益なつながりが結構あったり、子どもたちは友達ができたりで、収穫大なストリートフェスタでした。
■アウェーでの振る舞いこそ大切
移住してからというもの、日本人なのでオランダではどこに行ってもアウェーになるのです。が、でも頑張って、例えばオランダ語を話そうとする、とか、できるだけ輪に入って行くようにする、とか、無理して子どものサッカーチームのコーチをやる、とか、子どものクラスの遠足の付き添いボランティアをやるとか、もうとにかく気が進まないことは多いのですが、それでも少しづつやって行くうちに、なんかやり方もわかってくるし、周りも受け入れてくれるようになるしって感じで、なんとかやってきています。
今回のストリートフェスタへの参加も、全く乗り気ではなかったのですが、結局、無理にでも参加すると、みんなが受け入れてくれます。もちろん、お寿司を持って行ったり、積極的に話しかけたり、みたいなことはしてますが、それでもオランダ人はよそ者を排除する、という感じが全くありません。
特にあんまり外人がいない典型的な住宅街であっても、みんな普通に英語も喋れるし、そもそも差別とか、排除の感覚が全くない、あるいは少なくとも全くないように見えるオランダ人って、すごいなあとも思います。
日本人は海外に出ると、どうしても日本人同士で集まりがちです。そういう場があることも大事だし、全く否定はしませんが、せっかくアウェーにいるなら、そのアウェーをとことん楽しむ、っていう意識があってもいいかな?とも思います。
ということで、こうして無事にストリートフェスタデビューもしたのですが、やっぱりこれ、子どもの為にも大事だなあ、と思います。近所のコミュニティに属して、そこで認められていれば、人付き合いも変わりますし、子どもであれば友達だって出来やすくなりますし。
ちょっとしたコミュニケーションを近所でとれることが大事なのは、日本でだって一緒ですよね。都会だとどうしても孤独になりがちですが…。
で、こうしたコミュニティに参加することって、やっぱり日本人はちょっと苦手だと思います。でも、異国で暮らすっていうのは、こういうこともしっかりやって行かないとダメなんだなあ、と。というより、自分たちの住環境をよくするために、こうしたことをやっておく方が良いかと思うのです。
さすがに子どもを寝かしつけした後、夜中まで盛り上がるカラオケには参加しませんでしたが。
そして、こういうことが出来るか、出来ないか?で、海外での生活がしやすいと感じるか? しにくいと感じるか? 感じ方も変わってきそうです。
海外に住むのは英語(オランダ語)が出来るだけでは、やっぱりダメなんだなあ、と。コミュニケーションに臨む姿勢の方が大事かもしれません。
ということで、オランダ語も出来ないくせに、出来るかのような語り口ですいません。
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