日本も長〜い連休だったと思いますが、実はオランダももっと長〜い連休でした。なんと16連休。正式なカレンダー上のお休みは、4月の末のイースターとか、元女王誕生日とか、国王誕生日、5月に入っての解放記念日(終戦)とかだけなのですが、このタイミングに小学校がガツっと2週間休み。

子どもを持っていて働いている人たちは、この期間に合わせて休みを取るので、ガッツリと2週間の休みに入る人も多いのです。

ということで我が家もオランダ人に倣って、毎年この期間はバケーションをとって旅行します。

今年は家族でイタリアに出かけました。

 

◆一気に日本語が上達

当然この期間、子どもたちとずーっと一緒にいるのですが、5歳の次男には如実に変化が現れます。すっかり日本語が上手になるのです。

旅行中は学校がないのでオランダ語を話すことが、ほとんどなくなるからです。

学校に通っている時は、当たり前ですが学校ではオランダ語です。友達と話すことも多く、最近では逆に家に帰ってきてもついついオランダ語が出てきてしまうようになっています。

2歳でオランダに移住した次男は、学校で話すオランダ語にはすでに不自由はないのですが、日本語に訳すことがあまりできません。そもそも日本語を知らないから、訳すことができないのです。

なので、今となっては親として日本語を教えることの方が大事だな、大変だな、と感じています。

その次男が2週間学校に通わなくなっただけで、メキメキと日本語が上達しました。

そういえば、毎年年末に帰国すると、すっかり日本語が上手くなる我が家の子どもたちですが、逆にいうとオランダ語の習得もあっという間でした。ちなみに子どもによって、かつ年齢によっても様々違うので、なんとも言えませんが、乱暴にいうと小さければ小さいほど楽に語学習得や環境に順応できるように思えます。(これはあくまでも個人的な経験から)

そんなことを考えると、子どもは小さければ小さいほど、環境の影響を大きく受けるのかな?と思います。子どもは環境の生き物というか…。

確かに大人でも「付き合う人を変える」「住む場所を変える」といったことは、自分を変えるときに手っ取り早い方法として良く言われますよね。これと結局は一緒なのかな、と思います。

 

◆親ができるのは環境を作ることだけ

となると親が子どもに対してできること、子育てで一番大事なことは環境を作ることなのかな?と思いました。

例えば英語を小さいうちから習わせるよりも、小さい時から英語を使う環境に慣れるとか、そういう環境に置くとか、本を無理やり読ませるより、本ばっかりある環境を作るとか。

で、実は環境が人に与える影響は、前述の通り子どもだけではなく大人にも、その影響が実証されています。

そう言えば比較的最近、OECDの「Better life Endex」なるものが発表されたのですが、この指標とされているLife workバランスにおいてオランダは当然のように1位になっています。ご存知の方が多いと思いますが、オランダは週3勤務や、週4勤務がもっとも普及している国で、ワークシェア先進国家なのです。で、そうした環境の影響は当然のように住民は受けており、今や週の平均労働時間は26時間。それでも、一人当たりGDPは日本より高かったり、2週間の休みがあっても別に大騒ぎはしません。

まあ、なんか落ち着いているというか、個人が個人のペースを守ってマイペースで生活しており、非常に過ごしやすいです。残業は基本的にはないですし、休みも多い。でも仕事の創造性は非常に高く、効率が極めて高いです。(ちなみに、先の指標で日本は38か国中34位です)こうした環境の中で生活できるのは非常に楽でもあります。こうした環境自体が、さらにより良い働く環境を作っているようにも感じます。

なので、大人でもこうした環境の影響を受けるのですから、子どもはもっともっと敏感に影響を受けると思うのです。

それを考えると、親ができるのは結局、環境を作ることだけなのかな?と思いました。でもようは結局、これがいろんな幼児教育方法の基本になっている気もします。モンテッソーリ、シュタイナー、レッジョエミリア、イエナプラン…。みんなそうですよね。なんか教育法とか教育方針とかと捉えがちですが、これらを環境と考えるとわかりやすいかもしれません。

 

もちろん、日本にいると、例えばその英語環境づくりが難しいから、習うことになったりしていると思うのですが、「環境を作る」ということをちょっと念頭に置いておくと、単純に英語を習わせるだけではなく、家でも英語環境を作ったり、ということにも注力してみるのも良いのではないでしょうか。

そう言えば、うちの子どもは、まだ英語はほとんどできないのですが、オランダ語が出来るおかげで、ドイツがちょっとわかるようで、イタリアに行ったときに、ドイツ人が喋っていることが分かるようでした。

こうしたことも環境の影響力だな、と思ったり。

もっとも、矛盾するようですが自分は環境の影響を全く受けておらず、いまだにオランダ語がさっぱり分か利ません。やっぱりある程度、若いうちでないとダメなのかもしれませんね…汗。