新型コロナの第二波により部分的ロックダウン中のオランダですが、ちょっと面白い事件がありました。

部分的なロックダウン中とはいえ自由と寛容の国と言われているオランダらしく? 結局、あんまりみんな守ってない感じなんすよね。ロックダウンを。なので、なんかズルズルズルズルと感染者も増え続けている感じがしてます。

真面目な日本人的には「みんな、あんまり守ってないなあ」「ちょっと頑張ってロックダウンを守って、さっさと一回ピシャッとコロナをシャットダウンすればいいのに」とか思っています。

で、しかも今、秋休み中なんですが、この休み中に、なんと王様ファミリーがギリシャの別荘に遊びに行っちゃったんですね。プライベートジェットで。ギリシャの方がコロナが広がっていないから安全とか、プライベートジェットで別荘行くから誰にも会わないとか、なんかいろんな意見がある中、ともかく、この部分的ロックダウン中に王様が休暇で外国に行ってしまった、とw

 

オランダ人の反応やいかに?

で、さすがにこれにはニュース番組の中でも90%の人が「反対!」となるくらい、大ブーイング。普段は国民から大人気の国王ですが、ほとんどの国民が怒ったのですね。これには。

で、このニュースが明るみに出た時には、すでにギリシャの地にいた国王ファミリーは、国民の思わぬ?反対にびっくりして、休暇を切り上げて急遽、オランダに戻って来たのです。

まあ、日本人的にはこのニュースにはツッコミどころが満載すぎて、何を言ったら良いのか分からないのですが…w 間違いなく日本の皇室ファミリーだったら、そもそもこの状況で旅行には行かないですよね?

自分の周りでは、これに怒り狂っているオランダ人が多くて「私だってこの休み中、旅行に行かないで国内の動物園にしか行ってないのに!」(えっ…、出かけてるんだ…。)みたいな感じですw

 

勉強は何のためにするものなのか?

で、ここでガラッと話題を変えて…。(起承転結の「転」ですね)

日本では「テストが勉強の目的になった途端に、子どもたちはみんな勉強がつまらなくなってしまう」と言っている先生がいて、その先生がこれを無くしたいということで、いろいろとアクションを続けているという話を聞きました。

これを聞いて思ったのは「テスト」って「受験」と置き換えても一緒だよな。。。と。自分の場合は、完全に「受験のために」しか勉強しませんでした。なので、当時いっぱい暗記したことは、受験が終わった瞬間に全て忘れました。

でも例えば今、オランダに住んでいて、オランダの歴史に興味があっていろいろと調べたりしていることは、逆に全く忘れません。それどころか一つの事柄からその次へと、いろいろと調べることが出てきてとても面白いです。次々に、いろいろなことがつながって来て、例えばちょっとしたオランダ史やヨーロッパ史が分かるようになって来ました。

あ、もちろん、これは細かい年号を覚えているということではないです。それよりも、今につながる歴史的な流れとか、どんな宗教観が今のオランダ人に影響を与えているのか?他の国とはどういう関係があって、今に至っているのか?なーんてことです。そう今更ながら歴史を知ることは、その国を理解することに繋がると思います。今の現象とか、国民性がとっても理解しやすくなります。

おそらく、日本の歴史を知ることで、日本人の国民性とか国のあり方なんかを理解しやすくなるのと同じです。日本に住んでいるとあまり意識しないと思うのですが。

で、そういう視点を持っていると、今回の国王ファミリーの行動や、それに対しての国民の反応なんかも、割と理解しやすくなる気がします。例えば、オランダ人は元々宗教に対しては積極的ではなくて、有史以来かなり実利主義。むしろ、だからこんな小さな国が生きながらえてきたとも言えそうです。ヨーロッパの中では比較的新興国で、ローマ帝国とか、フランス、スペインなんかに比べたら、全然若く、貧しい国であったし、そもそも海の下にあったような何もない土地です。国王の歴史も浅く、家系的にも、なんかあるタイミングで地滑り的に国王になった的な感じで、要は、日本の皇室は日本の有史以来、脈々とつながっている(と少なくとも習った)のに比べると、もう全然格が違うというか、神格度?が全然違います。開かれた皇室とか良く言われていますが、元々開かれた人が国王になった、みたいなイメージです。

だから、今回のギリシャ旅行騒動みたいに簡単に批判するし、ファミリーが乗って帰ってきたと思われる黒塗りのバンをニュースでも追っかけてました。日本で言えば、大麻で捕まった芸能人が釈放された時に、ワイドショーが追っかけるようなノリです。おそらく日本では、こんなこと天皇にはしないと思います。

そう言えば、オランダには「王様の地位は簡単に入れ替わる」的な諺もあったような…。

とにかく自由で寛容で、他人に余計な関与をせず、かなり個人主義的な国民性も、オランダの歴史を知っていると理解しやすいです。自分の自由を脅かすルールにはことごとく反対したり、工夫したりして、より良い国を作ってきた人たちです。部分的なロックダウンを守る気は全くしませんw 彼らにとっては全く悪気はありません。自由は自分たちで勝ち取ってきた権利とさえ思っているでしょう。

 

と、かなり個人的な解釈を込めて歴史と結びつけました。が、結局「テスト」を目的とせずに、自分の興味や好きな目的のための勉強だと全く苦にならず、スラスラと楽しんで学んで行くことすらできるのです、と言うことを伝えたかったのです。

今回の事件を見る視点も、かなり独断と偏見に満ち溢れていると思いますが、自分なりにはオランダの歴史を楽しく学ぶ理由にもなり、ますますオランダやヨーロッパの歴史を知りたくなっています。つまり、これはもう勉強でもなんでもないんですね。

日本の子どもたちの勉強が、こんな感じになったら良いのでは?と思ったので、分かりやすい?例をあげてみました。

ちなみにここに書いた考察は、完全に独断と偏見に満ち溢れていますので、あまり参考にしないでください。あくまでも一例です。と言うことでよろしくどうぞ。そろそろ、「受験勉強大変!」ってなっているお子さん&ご家族もいるかな…と思ったので。